2021年12月21日からスタートしたキャリアメールの持ち運びサービス。以前まで他社回線へ乗り換える時には、キャリアメールを変更または停止するしかありませんでした。
しかしこのサービスがスタートしたことによって、他社回線へメールアドレスが引き継がれるようになりました。今回はdocomo、au、ソフトバンク、楽天モバイル、Y!mobile、UQ mobile、6社のキャリアメールの持ち運びサービスについて解説していきます。
キャリアメールとは
ガラケーやスマホで使える6社の携帯電話会社が持つ独自のアドレスの電子メールのことです。フリーメールとキャリアメールってどこが違うの?そんな疑問が出てきますよね。
キャリアメールを取得するときに必ず、名前・生年月日・住所など一定の個人情報を入力しないといけません。そのためフリーメールよりも信頼性が高いのが特徴です。ダイレクトバンクの一部では、メールアドレスの項目にキャリアメールを求める銀行もあります。
対して、誰でも何個でも作れるのがフリーメールです。たとえば、Gmail・yahoo!mailなどがそれに当たります。キャリアメールについて詳しい説明はこちらからご確認いただけます。
キャリアメールの持ち運びが可能に!
2021年以前まで携帯会社を乗り換えるときに一緒にキャリアメールを引き継ぐことができませんでした。例えばauを契約していてdocomoに乗り換えたとします。するとauのキャリアメールアドレス(ezweb.ne.jp、au.com)がdocomoのキャリアメールアドレス(docomo.co.jp)に変更されてしまいます。
しかし2021年12月21日からスタートした持ち運びサービスにより、auを契約していてdocomoに乗り換えた場合でもdocomoと契約しているけど、キャリアメールアドレスは【ezweb.ne.jp、au.com】にすることが可能になりました。とても便利なキャリアメールの持ち運びサービスですが利用するためには月額料金がかかるので注意が必要です。
個人的には格安SIMへ乗り換えた後に、キャリアメールは捨ててしまうのがおすすめ。今の時代はキャリアメールがなくてもフリーメールでどうにかなることがほとんどだよ。
docomoのキャリアメール持ち運び
docomo解約後でもahamoへ変更後でもメールアドレス(docomo.co.jp)が使えます。またクラウドで保管していたメールデータも残すことができます。ドコモのキャリアメール持ち運び条件は下記の通りです。
・申込みは解約日から31日以内
・ドコモ契約時のdアカウントを保有している
・ahamoへの変更は乗り換え時に同時申込みが必要
・月額使用料金は330円
auのキャリアメール持ち運び
au解約後でもメールアドレス(ezweb.ne.jp、au.com)が使えます。またpovo、UQ mobile、また他社回線へ移行後も迷惑メールフィルターなどの機能が利用できます。auのキャリアメール持ち運び条件は下記の通りです。
・申込みは解約日から31日以内
・契約時のau IDを持っている
・月額使用料金は330円
・保存容量は400MB・5,000件・無制限
ソフトバンクのキャリアメール持ち運び
ソフトバンク解約後でもメールアドレス(x.vodafone.ne.jp、softbank.ne.jp、i.softbank.jp)を利用することができます。またソフトバンクは2022年秋ごろに迷惑メール設定ができる予定です。そんなソフトバンクのキャリアメール持ち運び条件は下記の通りです。
・申込みは解約日から31日以内
・契約時のSoftBank IDを持っている
・月額使用料330円、または年額3,300円が必要
・保存容量は200MB・5,000件・無制限
楽天モバイルのキャリアメール持ち運び
楽天モバイル解約後でもメールアドレス(rakumail.jp)を利用することができます。またメールボックスはそのままなので、過去のメールデータも確認できます。そんな楽天モバイルのキャリアメール持ち運び条件は下記の通りです。
・申込み解約日から31日以内
・契約時の楽天IDを保有している
・月額使用料は330円
・保存容量は1GB・無制限
Y!mobileのキャリアメール持ち運び
Y!mobile解約後でもメールアドレス(yahoo.ne.jp)を利用することができます。Y!mobileのキャリアメール持ち運び条件は下記の通りです。
・申込みは解約日から31日以内
・契約時のSoftBank IDを保有している
・月額使用料330円、または年額3,300円
・保存容量は200MB・5,000件・無制限
UQ mobileはキャリアメールの持ち運びに対応していない
2022年4月時点では、UQ mobileのメールアドレスを他社に持ち運びできません。
また持ち運びが可能になった時には、更新していきます。
キャリアメールのメリット・デメリット
メリット
・登録していたメールアドレスを変更しなくて良い
・キャリアメール必須のサイトへ登録できる
・知り合いにアドレス変更の連絡をする必要がない
デメリット
・月額使用料が発生する
・申込みは自分自身でする必要がある
・解約前のID・アカウントが必要
ゆうちょ銀行のネットバンクではキャリアメールではないと登録できないこともあります。またアドレス変更で登録したサイトの漏れがあると大変なことになりますので、持ち運びサービスはとっても助かりますよね。
また年間で考えると3,960円と大きな金額になるため、月額使用料を払ってまでキャリアメールが必要かどうか考える必要があります。手続きを全て自分で、そしてネットしないといけないためネットが苦手な人やご年配の方にはハードルが高すぎるかもしれません。
キャリアメールの持ち運びができるようになったのは大きな改善だけど、やはり利用料金の負担が大きいから特別な理由がない限りキャリアメールは使わず、フリーメールにするのがおすすめだよ!
まとめ
2021年12月21日から始まったキャリアメールの持ち運びサービスです。今までは他社に乗り換えるときはキャリアメールを引き継ぐことができませんでした。しかしこの持ち運びが始まってから月額使用料を支払えば乗り換え前のキャリアメールを引き続き使うことができました。
各携帯電話会社のキャリアメール持ち運びの受付状況、申込み条件は下記のとおりです。
ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル | Y!mobile | UQ mobile | |
申込み条件 | 解約後31日以内 | 解約後31日以内 | 解約後31日以内 | 解約後31日以内 | 解約後31日以内 | 未対応 |
ID | dアカウント | au ID | SoftBank ID | 楽天 ID | SoftBank ID | |
使用料 | 月額330円 | 月額330円 | 月額330円・年額3,300円 | 月額330円 | 月額330円・年額3,300円 | |
保存容量 | 1GB・無制限 | 400MB・5,000件・無制限 | 200MB・5,000件・無制限 | 1GB・無制限 | 200MB・5,000件・無制限 |
※docomoからahamoに変更するときは、変更と同時に申し込みが必要です。
※UQ mobileは、現在持ち運びサービスはありません。持ち運びが可能になったら更新します。
キャリアメールの持ち運びのメリットとしては、登録していたキャリアメールアドレスを変更しなくていい、キャリアメール必須の会員サイトに登録できる、メールデータがそのまま残るといった点が挙げられます。またキャリアメールのデメリットとしては、月額使用料がかかる、申し込みは自分でする必要がある、解約前のIDアカウントが必要といった点が挙げられます。
キャリアメールの使用料で年間3,300円〜3,960円かかるのはかなりの痛手ですよね。ただし大手携帯会社の基本プラン月々5,000円以上払うよりも、格安SIMとキャリアメールを組み合わせた方が安くなる可能性も。もし格安SIMに乗り換えようか考えてるならキャリアメールも一緒に持ち運びするのがおすすめです。ぜひ利用してみてくださいね。